顔面神経麻痺facial nerve palsy
顔面神経麻痺について
顔面神経の主な役割は
・顔面表情筋(顔の筋肉)を支配する
・唾液腺、涙線を支配する
・味覚を支配する(舌の前2/3)
であり、顔面神経の病変(顔面神経麻痺)により、顔面の運動(表情を作る筋肉)、味覚、涙の分泌などの障害を起こします。
顔面の運動の障害では、額にしわを寄せられない、閉眼できない、口角が垂れ下がる・よだれが垂れる、口笛がふけなくなる、といった症状が起こりますが、このような症状が出たとき、場合によっては脳梗塞や脳内出血といった重篤な症状に伴う場合があるので、異常を感じた場合は速やかに病院を受診する必要があります。
顔面神経麻痺のうち約6割は、突然発症し、原因がはっきりしないBell麻痺(ベル麻痺)で、薬の服薬と共に、リハビリテーション療法で、麻痺した筋肉をゆっくりとマッサージ、顔面の筋肉(表情筋)を動かす運動、鍼灸の施術などを行います。
しかし、強いマッサージや運動、鍼通電を行うと、目を閉じると口も同時に閉まる「共同運動」が出現したり、痙攣、拘縮の原因となります。 また、冷たい風にあたったり、冷たい飲食物を摂取することで増悪することもあるので、注意が必要です。
程度にもよりますが、早期に適切な治療を行うことで、後遺症が残ることはほとんどありません。大事なのは、異常を感じたら早めに受診することです。
顔面神経麻痺の約15%は、水痘帯状疱疹ウイルスを原因とするもので、ハント症候群(ラムゼイハント症候群)と呼ばれます。ハント症候群は耳の周辺の発赤・水泡・痛み・かゆみ、難聴、めまいなどを伴い、これらの異変を感じたら、速やかに、かつ、十分な治療(病院では、ステロイド薬、抗ウイルス薬の投与)を行う必要があります。
当院における、顔面神経麻痺の鍼灸施術については、こちらをご参照ください
症状別解説 - 渡辺鍼灸院
顔面神経麻痺の解説 新潟市西蒲区 渡辺鍼灸院